鎌倉彫といえば、お盆やお皿、茶托など昔ながらの定番と言われる代表的なアイテムが存在するのですが、こうしたテーブルウェア以外にも、伝統的に根強い人気があるのが、鎌倉彫の手鏡です。
彫刻された面に物を乗せてしまうテーブルウェア類とは違って、実用となる鏡面の裏側に彫刻を施すわけですから、むしろその装飾性を全面に表現できるアイテムなのです。
少し言い過ぎかもしれませんが、繊細な彫刻で表現された手鏡のモチーフは、鎌倉彫独自の漆の仕上がりとも相まった伝統美として、使う方の美意識を高める要素を秘めていると思います。
美意識が芽生える特別な時間
単なる実用品としての鏡それ以上の存在として、鎌倉彫の手鏡を携えたり眺めたりすることは、美しいデザインや上品な質感が与える芸術性を日常生活にもたらすとも言えるでしょう。その日常における芸術性が、使う人の美意識を呼び覚ます特別な時間に変えてくれます。
また時として手鏡を構える姿は、美しいシーンとして描かれることがあります。その優雅な自己ケアの姿勢は、まさに絵になるエレガントな瞬間。手鏡を見ながらメイクや髪型を整える仕草は、優雅で気品があり、芸術的な感性を醸し出します。
手鏡を使うことは自己ケアと美意識の表れであり、その姿勢は自分を大切にし、美を追求する様子を象徴していると思うのです。そのような日常のシーンであれば、やはり使う手鏡にも特別なアイテムが必要なのではないかと思います。
手鏡を通じて感じる伝統文化への深い愛着
漆器という東アジア独自の工芸品は、日本でも古来より日常生活には欠かせない調度品として親しまれてきました。とりわけ手鏡は日々手に取る機会も多いので、使い込むほどに手になじみ愛着を感じやすいアイテムでもあります。
当店のお客様でも、何十年と使い込んだ手鏡を塗り直して、ご自身の娘さんに受け継いでゆくという方ももいるほどで、手鏡という存在が特別なものであるということを強く感じます。
古来より日本には物に魂が宿るという考え方がありますが、そんな風に物を大切にして永く使い続けるということ自体も、日本の伝統文化だと言えます。日本の美意識や伝統に対する特別な思いは、自身の美意識の向上にも繋がると思いますし、そのような手鏡を通じた文化的な体験は、日常に新たな意味と深みをもたらしてくれるかもしれません。
独自のスタイル発見:個性が光る手鏡
山水堂では定番のデザインだけではなく、お客様にとって思い入れのあるお花のデザインでオーダー製作を承ることも多いのです。自分だけが持つ特別なデザインには、さらに深い深い愛着が感じられることでしょう。
また、名前を彫るというオーダー製作を承ることが圧倒的に多いのも、手鏡のご注文です。手に取るたびに、世界に一つだけという特別感を感じてしまいますよね。
こういったオーダーの手鏡は、贈り物としても最適なのです。お誕生日のシーズンに因んだお花のデザインや、お名前のイニシャルを彫り入れるだけでも、特別感は倍増です。
贈られた方にとっても、手鏡が忘れられない特別な思い出となることでしょう。
携帯に便利な姫鏡で美意識を持ち歩く
山水堂では3種類のサイズの手鏡をご用意しております。
・長手鏡 鏡の直径148mm 一般的な手鏡のサイズに最も近い
<長手鏡の商品リストはこちら>
・中手鏡 鏡の直径120mm 長手鏡よりやや小ぶりで使い勝手が良い
<中手鏡の商品リストはこちら>
・姫鏡 鏡の直径66mm ポケットにも収まるサイズの携帯用
<姫鏡の商品リストはこちら>
コンパクトで携帯しやすい姫鏡は、外出先でのメイク直しや髪型を整えるのにとても便利。美意識を持ち歩きたい女性にとっては欠かせないアイテムと言えるでしょう。
鎌倉彫の手鏡を眺めるエレガントな姿で、周囲からの注目を集めてみませんか。こだわりのデザインも、人前で話題になること間違いなしですよ。
と、ここまで鎌倉彫の手鏡の魅力を語ってきました。
手鏡を通じて日常に特別感を取り入れることで、手鏡が単なる機能的なアイテムではなく、お客様の日常における美意識のスイッチとなれば、作り手としても甲斐があるというものです。
高品質で美しいデザインの手鏡は、ファッションや美意識に敏感な人たちにとっては未だに魅力的なアイテム。日常の小さな贅沢として、手に取って美を再発見してみてはいかがでしょうか。
おまけ
先日お隣の逗子より、非公認ゆるキャラのズッシーヌが来店してくれました。
ズッシーヌも手鏡には興味津々で、毛並みを整えるのに余念がありませんでした(笑)